◆ 2010年04月18日(日) 矢野顕子：音楽堂 [CD]
| ◆ 2010年04月18日(日) 矢野顕子：音楽堂 [CD] |
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[アーチスト] 矢野顕子 録音：2009年9月7日〜11日 神奈川県立音楽堂 [アルバム名] 音楽堂 [曲目] 01. グッドモーニング 作詞・作曲：岸田 繁 オリジナル：くるり 02. へびの泣く夜 作詞：糸井重里 作曲：矢野顕子 オリジナル：新曲 03. 椅子 作詞：伊藤アキラ 作曲：井上 鑑 オリジナル：上條恒彦 04. 春風 作詞・作曲：岸田 繁 オリジナル：くるり 05. 犬の帰宅 作詞・作曲：鈴木慶一 オリジナル：ムーンライダーズ 06. 嘆きの淵にある時も 作詞・作曲：岡林信康 オリジナル：岡林信康 07. おかあさん 作詞：江間章子 作曲：中田喜直 オリジナル：唱歌 08. Say It Ain’t So 作詞・作曲：Rivers Cuomo オリジナル：WEEZER 09. きよしちゃん 作詞・作曲：矢野顕子 オリジナル：新曲 10. My Love 作詞・作曲：C. Jeff McLean オリジナル：新曲 11. 右手 作詞・作曲：細美武士 オリジナル：ELLEGARDEN 12. Vincent 作詞・作曲：Don McLean オリジナル：Don McLean 13. さあ冒険だ 作詞：森高千里／S.Itoi 作曲：カールスモーキー石井 オリジナル：和田アキ子 14. Green Tea Farm 作詞・作曲：上原ひろみ オリジナル：上原ひろみ 15. いい日旅立ち 作詞・作曲：谷村新司 オリジナル：山口百恵 [コピー] １０年振りとなるピアノ弾き語りアルバム第４弾。 WEEZER、ELLEGARDEN、くるり、岡林信康など、 多岐にわたるアーティストのカヴァー曲を収録。 神奈川県立音楽堂での５日間のレコーディングの奇跡。 ☆ひとこと感想☆ 矢野顕子さん（以下、敬意を評して「アッコちゃん」）のアルバムは、ちゃんと聴いている のはピアノ弾き語りものしかなかったりする。最初に聴いたのは、１０年以上前に現在の家人に 借りて聴いた『PIANO NIGHTLY』（1995）で、その後に『SUPER FOLK SONG』（1992）も借りた。 『Home Girl Journey』（2000）は自分で買った。 要するに、これまでに出ているピアノ弾き語りアルバム（のみ）は、全て聴いていることになる。 最初に『PIANO NIGHTLY』を聴いたときの衝撃は大きく、耳に届く音楽の前で一人涙が止まらなくて しばらく動くことが出来なかった。そんな切なさと温かさがぎっしり詰まっているのが、 アッコちゃんのピアノ弾き語りアルバムなのだ。 このアルバムのことは、たまたまネットニュースで知って、「ああ、音楽堂っていうアルバムなんだぁ」 程度にしか思わなかった。しかし、実際に発売直後にＣＤ屋さんでアルバムを手に取ってみると、 何と録音場所が我らが神奈川県立音楽堂だったのだ。このホールを使うことになった経緯などは、 アルバムの特設サイトに 委ねるとして、このアルバムに一気に親近感を持ったのは言うまでもない。 「01. グッドモーニング」の最初の数小節に現れる中締めのピアノの和音にまずは 心をきゅんと掴まれる。アッコちゃんの真骨頂だ。新宿の朝の匂いがした。 「03. 椅子」は、オリジナルは上條恒彦さんの歌なのだそうだが、何気ない詩が哲学的で面白い。 「11. 右手」は、作品から発せられている強いメッセージをアッコちゃん自身が真摯に受け止め、 アッコちゃんなりの解釈でピアノと歌にぶつけているのに感動する。カヴァーならではの醍醐味だ。 「14. Green Tea Farm」は、オリジナルを上原ひろみさんのアルバム「PLACE TO BE」 で聴いている。当然上原ひろみヴァージョンとは違った曲になっているのだが、僕にはピカソ的というよりは岡本太郎的な 壊れ方をしているように感じて心地が良い（どちらも好きな画家）。「15. いい日旅立ち」は、 こんなにしちゃっていいんだろうか？と思わせるものがあるが、アッコちゃんだから許されるのだ。 ＣＤのリーフレットには随所随所に神奈川県立音楽堂の写真が散りばめれていて、見たことのあるアングルとか パーツが楽しかった。アッコちゃんという天才アーチストが、 ５日間缶詰になって我らが音楽堂を愛し、良い音楽を作ったと考えると、次に同じステージに 立つ時の気持ちがまた変わるような気がする。 (2010.4.17,18 記) |
