2014年08月の鑑賞日記

◆ 2014年08月17日(日)　渡辺貞夫：NICE SHOT ! [LP]

[アーチスト]
　渡辺貞夫

[アルバム名]
　NICE SHOT !

[曲目]

《SIDE ONE》
　　01. ナイス・ショット（NICE SHOT）[New Recording]
　　02. ダウン・イースト（DOWN EAST）[M]
　　03. モーニング・アイランド（MORNING ISLAND）[M]
　　04. イナー・エムブレイス（INNER EMBRACE）[M]

《SIDE TWO》
　　05. カリフォルニア・シャワー（CALIFORNIA SHOWER）[C]
　　06. セブンス・ハイ（SEVENTH HIGH）[C]
　　07. 浜辺のサンバ（SAMBA EM PRAIA）[D]
　　08. マイ・ディア・ライフ（MY DEAR LIFE ）[D]

　　[M] 「モーニング・アイランド」より
　　[C] 「カリフォルニア・シャワー」より
　　[D] 「マイディア・ライフ」より

☆ひとこと感想☆
　[LP]と書いたが、正しくは[LP]をMP3に落としてもらったものの鑑賞日記である。長年実家の押し入れに眠っていた中学時代にお小遣いで買ったこのＬＰを、そのまま眠られておくのはもったいないとレコード再生が可能な学生時代の歌の仲間に今年の１月ＬＰを郵送して MP3にしてもらったのだ。数年来の約束で、他にも何枚かＬＰを送らせてもらい、それらも楽しんでもらっているようで送った側としては嬉しい限りだ。
　「NICE SHOT !」は、１９８０年にリリースされた、ＪＶＣでのベストアルバムで、渡辺貞夫さんがＴＶの男性化粧品のＣＭに出たりして露出が多かった時期の３アルバムからのピックアップ曲にアルバム名になった「NICE SHOT」を追加したアルバムだ。
　まず、なぜ今更鑑賞日記でこのアルバムを取り上げたのかと言うと、改めて聴き直してみて、その曲の並べ方のセンスに感服したからだ。どの曲もナベサダ・ファンなら誰でも知っている曲たちではあるが、この順番で来るかぁ！というポイントだけでとても感動した。ＣＤの売れ行きが悪いからか、最近有名アーチストのベスト・アルバムがやたらと出ているが、曲順まできちんと吟味されているかと言われれば？？？である。あっそうか、最近は曲順を簡単に自由に変られたり、シャッフルして楽しんだり出来るのだった。単なるアナログ世代のボヤきになってしまったようだ。
　そして、もう一つ思ったのが、自分の中の「この音楽カッコいい！」感じる基準が、このアルバムによって確立したのだということだ。その後ジャンルを問わず、沢山の音楽に出会って来たが、未だこのアルバムに迫る「カッコ良さ」を持つ音楽はあまり出会っていないと思うのだ。それだけこのアルバムの完成度が高いのか、自分の美意識が中学生の時に固まってしまったのか・・・どちらかなのだろう。

追記：
レコードに針が落ちた瞬間から音楽が始まるまでの間に耳を凝らすと聴こえるノイズに郷愁を感じてしまった。どんな音が出てくるのかを待つあのドキドキ感だ。それとあまり信じていなかったのだが、ＣＤよりも音が柔らかくて豊かに聴こえるというのは、本当なのかもしれないと思った。

(2014.8.17 記）