2008年6月のえっせい

◆ 2008年06月27日(金)　この素晴らしき世界

　２年近く前のえっせいにも書いたように、今住んでいる（まだ住んでいる）所の周辺では、毎年子猫が生まれている。人の入れ替わりが結構多い賃貸住宅の一角なのであるが、必ず猫好きの人がいて餌をあげているようだし、裏山が安全な住みかになっているようなので、猫たちにとってはそれなりに快適な場所なのだろう。今年は現在確認しているだけで、黒が２匹、キジトラブチが１匹の子猫が生まれたようだ。親猫が常に監視しているので、なかなか子猫に近づくことが出来ないが、そのうち写真を撮ってやろうと毎日チャンスを狙っている。

　先日会社の帰りに、線路沿いを散歩中の犬（レトリバー）が、フェンスの向こうに見える通過する電車に向かって、尻尾を振りながら身を乗り出して吠えていた。そして通過したら何事もなかったかのように、飼い主と歩き始めた。まるで、めざましテレビの「きょうのわんこ」に出てきそうなシーンである。もしかしたら既にわんこデビューしている犬なのかもしれない。

　台所に放置していたジャガイモから芽が沢山出てきてしまい、いよいよ食べられる状況ではなくなってしまったので、１ヵ月くらい前にベランダの植木鉢（だいぶ前に植物を育てていた時の土は残っていた）に植えた。そのことをすっかり忘れていたのだが、今日その植木鉢を見てみると、立派な茎が伸びていた。土が乾いていたので、慌てて水をあげた。いずれ花が咲いたりするだろうか？

　春が過ぎ、陰鬱な梅雨が過ぎると、いよいよ夏になる。窓を開けると、裏山からは、木々から発せられる緑の匂いがするようになる。今年ももう少しでそういう季節に突入する。またエアコンなしの地獄の暑さが始まるので覚悟しなければならないのだが、僕はこのちょっとむせ返るような緑の匂いを嗅ぐと、生命力をもらえるような気がするので、夏は決して嫌いではない。喉の調子が一番良いのも夏なので、もしかしたら一番好きな季節かもしれない。うーん、しかし秋も捨てがたい。

　こんな風に動物や植物の生命力を感じていると、いつも頭の中を流れる曲がある。 「WHAT A WONDERFUL WORLD（この素晴らしき世界）」がそれである。僕が生まれて間もない頃に録音されたルイ・アームストロングのこの名曲は、今さら言うまでもないが、多くの人たちに愛され、多くのミュージシャンによってカヴァーされて来ている。特にこの歌の最後の１節が好きだ。

I hear babies cry
I watch them grow
They'll learn much more
Than I'll ever know
And I think to myself
What a wonderful world

今夜は、鈴木重子さんのアルバム「WINDS OF MY HEART」に入っている優しい歌に包まれながら寝ることにしよう。

◆ 2008年06月07日(土)　梅雨の晴れ間の一日を

梅雨の晴れ間の一日を　せめて楽しく浮かれよと

「柳河風俗詩」梅雨の晴れ間　より
作詩：北原白秋／作曲：多田武彦

　今住んでいる賃貸アパートには、夏になると部屋に虫が出現する。ゴで始まる６本足の虫だとか、クで始まる８本足の虫だとかは当然として、ムで始まる１００本足（かどうかは知らないが名前を漢字で書くとそのまんま）の虫だとかである。すぐ裏が山で自然に囲まれているため、隙間だらけのこのアパートでは仕方がないことなのだ。そんな中、昨夜テレビを見ていると、背後のパソコンの隣あたりで、「パサッ」という音が聞こえた。長年の勘で、固めの体をした虫が天井から落ちてきたときの音だというのがわかったので、音がした方を恐る恐る見てみると、何とそこには大き目のコクワガタがいるではないか！網戸にクワガタやらカブトムシやらがたかっていることはたまにあったが、さすがに部屋に登場したのは初めてだった。そんなのもあり、飲んで来た帰りでほろ酔いだったのも手伝って、真夜中の記念写真撮影会になってしまった。ギャラは払わなかったが、被写体の役目が終わったところで、ちゃんと外に出してあげたのは言うまでもない。

　そんな珍しい闖入者があった次の日（つまり今日）は、所属する合唱団の月一回の「午前：ボイトレ／午後：アンサンブル」の練習日である。前から雨が降らなそうなら、３０分ちょっとかけて自転車で練習に行こうと心に決めていた。天気予報を見ると、降水確率は１０％以下ということだったので、即決する。久しぶりに乗るので、多少空気が抜けているタイヤに空気を入れて、いざ練習場所へと向かった。出席率はそれほど良くはなかったのではあるが、ボイトレで声を作ってからのアンサンブルは、やはりいつもと違う響きがする。アンサンブル命の僕にとっては、こういう練習形態が一番楽しい。気持ち良く練習を終え、せっかく自転車で来たのだからと、かなり遠回りにはなるのだが、東京都と神奈川県の間を流れるＴ川（バレバレ）沿いのサイクリング・ロードを走って帰って来た。川原は梅雨の晴れ間 を楽しむ人たちでいっぱいで、自転車をこぎながら夕暮れ時の川沿いの風を体いっぱいに浴びて帰宅した。久し振りに体を動かして（と言いながら先週の日曜日は横浜の方を一時間くらい歩いたっけ）お腹もすいたので、近所の中華屋で麻婆豆腐定食を食べた。先日テレビでやっていたのだが、麻婆豆腐は中華料理の中で原価がダントツに安いそうで、お店にとってはオイシイ一品らしい。とはいえ好物なので、僕にとっても美味しい一品である。

　中華屋から戻るとこれからオリンピックを賭けた男子バレーボールの試合があるとのこと。スポーツ観戦好きとしては見逃せない。結局大接戦の末、アルゼンチンを下して、１６年ぶりのオリンピック出場が決まった。決定した瞬間、選手も監督も泣いていた。僕もちょっともらい泣きした。今のナショナルチームの監督とキャプテンが１６年前バルセロナオリンピックに出場したときのチームメイトだったとのことで、思い入れも並々ならないものがあったのだろう。ガンバレニッポン！

＃と、珍しく日記を書いてみました。