2008年3月の鑑賞日記

◆ 2008年03月20日(木)　谷川俊太郎ソング・ブック [CD]

[アーチスト]

　谷川賢作ほか（ピアノ）

　bird、村上ゆき、高瀬麻里子、おおたか静流、石川セリ、
　波多野睦美、原田郁子（ヴォーカル）

[アルバム名]
　谷川俊太郎ソング・ブック

[曲目]

　01. ほほえみ／唄：bird
　02. あなた／唄：村上ゆき
　03. ぴあの／唄：高瀬麻里子
　04. ゆっくりゆきちゃん／唄：おおたか静流
　05. 歌／朗読：谷川俊太郎
　06. ころころ／唄：石川セリ
　07. はくしゃくふじん／唄：波多野睦美
　08. 私たちの星／唄：高瀬麻里子
　09. たね／唄：高瀬麻里子
　10. あやつり人形劇場／唄：石川セリ
　11. 猫を見る／唄：村上ゆき
　12. そのひとがうたうとき／唄：高瀬麻里子
　13. よるのようちえん／唄：波多野睦美
　14. みなもと／唄：村上ゆき
　15. 歌っていいですか／朗読：谷川俊太郎
　16. ぴあの／唄：原田郁子

　詩：谷川俊太郎
　曲：谷川賢作（16.以外）、原田郁子（16.）

☆ひとこと感想☆
　先日の「DiVa LoveSongs」のライブ以来、マイブームが続いていた頃、出張の帰りに寄ったＣＤ屋で衝動買いした。７名の女性ヴォーカリストによる作品集で、特にその中に、村上ゆきさんの名前があり、しかも「みなもと」を歌っていたので、迷わずレジに向かった。
　せっかくなので、各ヴォーカリストと朗読者に対する感想を以下に示す。
bird：真面目に聴いたのは初めて。「ほほえみ」は、去年の４月のDiVaのライブで特に気に入った曲。 makoringさんとはまた違った味がある。
村上ゆき：３曲歌っているのだが、それぞれの曲で歌い方を変えていて、それが詩に見事にマッチ。やはりこの人はタダものではない。
高瀬麻里子：makoringさんが歌うと、世界がパーッと明るくなる感じがして、とても幸せな気持ちになる。またライブで聴きたい。
おおたか静流：真面目に聴いたのは初めて。独特の世界を持っている。好きな人は好きだけど、ダメな人はダメかも。僕は・・・続いたら辛いかも。
石川セリ：囁き唱法ご健在。更に磨きがかかった気がする。このワールドにハマる気持ちもわからないではない。
波多野睦美：相変わらず美しい声で、包み込まれるような感じ。日本語のこういったタイプの曲も結構いい感じだ。
原田郁子：初めて聴いた。力の抜けた感じが印象的。谷川賢作さん作曲の「ぴあの」と比較すると面白い。
谷川俊太郎：「歌っていいですか」はこのＣＤ（２００５年）での書き下ろし。先日のライブ（２００８年）で歌になっていた。まさに詠われたものが歌われたのだ。ご本人の朗読というのは誰にも真似の出来ない味がある。

(2008.3.20 記)

◆ 2008年03月08日(土)　チック・コリア＆上原ひろみ：Duet [CD]

[アーチスト]
　チック・コリア (p)
　上原ひろみ (p)

　2007年9月24～26日、ブルーノート東京にてライヴ収録

[アルバム名]
　Duet Chick & Hiromi

[曲目]

　ＣＤ１
　01. ヴェリー・アーリー
　　　Very Early (Bill Evans)
　02. ハウ・インセンシティヴ
　　　How Insensitive (Vinicius De Moraes - Antonio Carlos Jobim)
　03. デジャ・ヴ
　　　Déjà Vu (Hiromi Uehara)
　04. フール・オン・ザ・ヒル
　　　Fool on the Hill (John Lennon - Paul McCartney)
　05. ハンプティ・ダンプティ
　　　Humpty Dumpty (Chick Corea)
　06. ボリヴァー・ブルース
　　　Bolivar Blues (Thelonious Monk)

　ＣＤ２
　01. ウインドウズ
　　　Windows (Chick Corea)
　02. 古城、川のほとり、深い森の中
　　　Old Castle, by the river, in the middle of a forest (Hiromi Uehara)
　03. サマータイム
　　　Summertime (G. & I.Gershwin - D.Heyward)
　04. プレイス・トゥ・ビー
　　　Place To Be (Hiromi Uehara)
　05. ドーモ（チルドレンズ・ソング＃１２）
　　　Do Mo (Children's Song #12) (Chick Corea)
　06. アランフェス協奏曲 / スペイン
　　　Concierto de Aranjues / Spain (Joaquín Vidre Rodrigo - Chick Corea)

　ＤＶＤ
　01. フール・オン・ザ・ヒル
　　　Fool on the Hill (John Lennon - Paul McCartney)
　02. アランフェス協奏曲 / スペイン
　　　Concierto de Aranjues / Spain (Joaquín Vidre Rodrigo - Chick Corea)

☆ひとこと感想☆
　会社帰りにふらっと立ち寄ったＣＤショップで試聴コーナーに置いてあったのは、大御所と新進気鋭の２人のピアニストが笑顔で向かい合っているジャケット。初回限定盤のＤＶＤも付いていることから、ほとんど試聴もせずに購入した。
　「ゴキゲンなアルバム」というのはこういうアルバムを指して言うのだろう。上原ひろみさんのサウンドについては、以前の鑑賞日記で感想を書いているが、とにかくカッコイイ。そして更に、あのチック・コリアとのデュエットなのだから、ゴキゲンでないわけがないのだ。
　解説によるとこのデュエットは、一風変わっている。
「このデュエットの面白いところは、テーマがあってその後に交代でソロを弾いてテーマに戻るのではなく、ひとつのシークエンスの中で、どちらも弾きたいときにソロ・フレーズを弾くスタイルが取られていたことだ。」
　一曲一曲を語るよりも、とにかく聴いてみてほしい！と薦めたくなるアルバムだ。ＤＶＤの映像では、２人の間に漂う空気感が、アンサンブルの究極の形を見せつけてくれている。

(2008.3.8記)