2009年04月の鑑賞日記

◆ 2009年04月30日(木)　押尾コータロー：Tussie mussie [CD]

[アーチスト]
　押尾コータロー　(Guitar)

[アルバム名]
　Tussie mussie （タッジーマッジー）

[曲目]
　01. LOVIN' YOU
　　　　Written by Richard Rudolph / Minnie Riperton
　02. CLOSE TO YOU
　　　　Written by Burt Bacharach / Hal David
　03. そして僕は途方に暮れる
　　　　Words by 銀色夏生 Music by 大沢誉志幸
　04. 元気を出して
　　　　Written by 竹内まりや
　05. FIRST LOVE
　　　　Written by 宇多田ヒカル
　06. CANT'T TAKE MY EYES OFF OF YOU ～君の瞳に恋してる～
　　　　Written by Bob Crewe / Bob Gaudio
　07. SOME DAY
　　　　Written by 佐野元春
　08. TIME AFTER TIME
　　　　Written by Robert Hyman / Cyndi Lauper
　09. 涙のキッス
　　　　Written by 桑田佳祐
　10. LOVE
　　　　Written by John Lennon

[コピー]
　アコースティックギターの優しい音色で色付いた
　ラブソング・スタンダードのカヴァーアルバム。
　珠玉の名曲達の小さな花束をあなたに！

[コメント]
　Tussie mussieは、ハーブで作った花束のこと。
　香りを楽しみながら、ひとつひとつの花を束ねていく。
　そんな気持ちで、一曲一曲に想いを込めて
　このアルバムを作りました
　僕の大好きな愛のうたを、ギターの音色の花束にして贈ります。
　あなたの心いっぱいに優しい香りが広がりますように・・・

　押尾コータロー

☆ひとこと感想☆
　久しぶりに渋谷のＨＭＶのクラシックコーナーを物色中、同じフロアの一角にあるヒーリング／ニュー・エイジのコーナーで試聴し、迷わずＧＥＴ。特にクラシックギターの音色は大好きで、しかも好きな曲のオンパレードとあれば買わないわけにはいかない。
　「01. LOVIN' YOU」は、予想通り例の箇所をフラジオレット（ハーモニクス）でこなしていてニヤリとさせてもらった。「02. CLOSE TO YOU」をはじめとするカーペンターズの楽曲を聴くと、小学生の頃のレコードの表面の匂いを想い出す。「03. そして僕は途方に暮れる」は、以前の鑑賞日記でも書いたが、聴くとなぜだか切なくなる… と同時にカップヌードルを想い出すのは世代的なものか。「05. FIRST LOVE」は今回発見したのであるが、曲としての完成度がとても高く、サビまでの追い込み方とサビの開放感が絶妙である。歌ではなく曲で聴くとこういった発見があるので面白い。「09. 涙のキッス」は、まるでギターで演奏するために生れて来た曲のように感じる。なるほどさすが桑田さんの作品である。「10. LOVE」は鈴木重子さんのカヴァーも良かったが、やはり曲としての力があるので素晴らしい。
　と、曲についてツラツラと書いたが、それくらい自然にギター一本で弾きこなす押尾さんの実力は凄い。ギターがちゃんと詩を語りかけてくれているのだ。ハマりそうなので、押尾さんには手を出さないでいたのだが、もしかしたらこれをきっかけにのめり込んでしまうかもしれない。

(2009.4.30 記)

◆ 2009年04月19日(日)　川江美奈子：letters [CD]

[アーチスト]
　川江美奈子

[アルバム名]
　letters

[曲目]
　01. つないで手　　（for 一青窈　2007.9）
　02. 孤独の向こう　　（for 平原綾香　2008.4）
　03. 滴　　（for 今井美樹　2007.11）
　04. 桜色舞うころ　　（for 中島美嘉　2004.2）
　05. 足跡　　（for 今井美樹　2008.4）
　06. 夢暦　　（for 平原綾香　2007.1）
　07. ありのままでそばにいて　　（for 郷ひろみ　2008.6）
　08. ピアノ

[コピー]
　ピアノと歌で綴ったletters
　中島美嘉、今井美樹、平原綾香、一青窈、郷ひろみへの提供楽曲を、
　弾き語りにより収録した初のセルフカバーアルバム！

[コメント]
他のアーチストの方たちに曲をおくるとき
それは真っ白な便箋に手紙をしたためる気持ちに似ています。
そのひとの声や姿を思い浮かべながら、
勇気をふりしぼって書くラブレターのような・・・
その返事を、唄で返してもらえることは
とてもしあわせなことです。
いつも唄とピアノだけで綴ってきた、
その幾つかの手紙を、聴いて下さい。
往復書簡のように唄でつながり続けたいから。
今度は私からあなたへ。

川江美奈子

☆ひとこと感想☆
　現在の歌の仲間の日記で紹介されていたので入手してみた。ここのところマイブームの切な系とは一線を画す音楽に感じるのだが、それでも聴いていると心のやわらかい場所をしめつけられる（ｂｙ「夜空ノムコウ」）感覚がとってもいい。最後の曲を除いて他のアーチストへの提供曲を集めたにもかかわらず、アルバムとしての完成度が非常に高い。さすが前述の歌の仲間が薦めただけのことはある。そしてググるまで、川江さんがあのTRY-TONEの創設メンバーだったということも知らなかった。通りで音程感がいいはずだ。この分野、まだまだ無知である。
　「01. つないで手」は、約１年前に鑑賞日記に書いた一青窈さんのアルバムにも収めれていて、印象深かった曲だ。「04. 桜色舞うころ」は、僕が本格的にに中島美嘉さんにハマった記念すべき曲。このアルバムではピアノの弾き語りであるため、曲の持つ本来のシンプルな美しさがより生かされている。「07. ありのままでそばにいて」は、詩・曲ともに見事に 男ごころをくすぐる。男声ヴォーカルなら、郷ひろみさん以外が歌うと安っぽくなってしまうピンポイントな曲だ。「08. ピアノ」は、ご本人が病床にあったときに書いた曲だそうで、そうやって聴くと涙なしでは聴くことが出来ない。
　川江美奈子・・・これからも追って行きたいアーチストだ。

(2009.4.13,19 記)